変形地での間取りの計画と住宅設計

変形地では無駄な部分を利用する事が基本

新規に出た分譲住宅地では整形な土地が多いものですが、中にはいびつな形をした土地もあります。このような土地の場合は同じ団地内の土地の価格よりも若干低めに設定されている事もあります。

 

基本的には整形な土地で日当たりの良さそうな土地が好まれる為、いびつな形状の土地の場合は「売れにくい」と言った考え方が一般的です。

 

それは土地だけを見ればそうでしょうが、そこにどの様な住宅が計画できるかが分かれば見方もずいぶん変わるでしょう。設計士の目線から見ればそのような土地は「お買い得」に見えてきます。

 

土地の形状に合わせて設計すればよいだけのことであり、土地の形が複雑すぎてデメリットになるケースはあまりありません。ただし土地に合わせて設計する為建物自体が複雑な形状になる場合もあり、建物でコストアップにつながる事もあります。

 

もし、お気に入りの地域で土地がでたけど、形がイマイチ・・と言う事で悩んでいる方は、即その考え方はやめましょう。もしそこしかないのならば買いでしょう!!土地の形状はさほどマイナスなポイントではない事をしっかり認識しておきましょう。

 

それでは、そこまで複雑な土地形状ではないですが、無駄が部分が多そうな変形地を例に計画・設計方法を見ていきましょう。下記の図のような土地に設計をします。

 

変形地,間取り,宅

 

 

右上(北東部分)がかけた形状であり、なおかつ南北に狭い為、日当たりの確保と無駄のない土地利用計画がポイントになってきます。ここに当たり前に長方形の建物を建てようとすると下の様な2パターンに分かれます。

 

パターン@

変形地,間取り,宅

パターンA

変形地,間取り,宅


 

パターン@では東側の土地が無駄に余ってしまい、西側の道路側に建物よりすぎる為圧迫感があり、プライバシー性におとります。駐車場としてのスペースも並列で2台は難しくなってきます。パターンAでは北側の土地が空きすぎてしまいます。なにより駐車スペースが土地に対して縦列なってしまう事、庭が取れずに暗い部屋ができてしまうためどちらにしても単純な長方形の建物では良い居住空間を確保する事は難しいでしょう。

 

変形地の解消プラン例

多少建物が複雑な形にはなりますが、このような土地のデメリットを解消するプランはこのようになってきます。

変形地,間取り,宅

変形地,間取り,宅

変形地,間取り,宅

 

余りそうな土地をあえて庭として活用する

北側の少し余りそうな土地を利用して北側に庭を造り、この北側の庭に出れるような和室を計画します。こうする事で和室からの目線や景色が良くなり無駄な土地がなくなってきます。

 

窓の計画に活かす

かけている部分に合わせて間取り設計していきます。やはりこの時に建物自体は少し凹凸が多くなってしまう為コストアップにつながりますが、凹凸が多くなると言う事は、窓を取れる面ができやすくなると言う事でもあります。ダイニングの北面に窓が取れるようになった為キッチンの南面の窓から風が入り、北面の窓に抜けるように設計する事ができています。このように窓の設計に活かす事が重要です。

 

プライベートゾーンを建物で作る

建物の凹凸が多い分道路側からは見えずらく、建物の陰になる空間が作れます。プライバシー性の高い空間を利用して洗濯物を干す空間、タイヤなどを保管する空間として利用する事ができるでしょう。またはお子様がプールで遊ぶなど、活動的に使う庭として計画しても良いでしょ。プライバシー性の高い庭は、遊び等のアクティブな空間としても、保管等のパッシブな空間としても利用する事ができます。

 

独立性の高い部屋を計画する

今回の設計では趣味の音楽室を計画しています。2階の部屋の配置からすると一番隣地に影響のない位置関係にあります。絶対必要な空間ではないでしょうが、このような計画にも活かせるのです。

 

各部屋の通風を確保する

建物の凹凸が多いので各部屋で2方位に窓が取りやすくなってきます。主寝室では2方位ではなく3方位に窓を設計できています。つまりその分風通しがよくなり、快適な空間ができると言う事です。子供部屋も各部屋2方向に窓が設計できています。

 

また今回の間取りでは将来的に間仕切るタイプの子供部屋の為、しばらくは一部屋として使う予定なのですが、南北で風の通りが計画できているのでなお換気性能に優れた設計になっています。

 

 

 

 

 

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