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私も設計士として全然花咲きませんでんした。そんな私が、展示場の設計を任されるまで周囲に認められる設計士になった理由は「手書き図面に取り組んでいた」に他なりません。
お客様を惹きつける手書き図面が書けるようになったことで、随分と私の環境が変わってきました。
ここでは、その手書き図面の持つ力を、体験談と一緒にお伝えしたいと思います。
私がまだ若手〜中堅だったころは、手書きで間取り図を書くのが、かなり下手くそでした。
その結果は、数字にも現れていましたが、なによりお客さんの反応が悪かったので設計士としてはかなりイマイチな存在でした。
その時提案していたレベルの低い手書きの間取りプレゼンはこちら
次のような残念な設計でしたね・・・。
魅力的な図面がかけなかったので、ただ普通の図面を書いて、営業マンの営業努力で契約を取ってきてくれるという感じでした。
とりあえず普通のレベルの間取りはCADで作れるので、業務自体に影響はありませんでしたが、なんともパッとしない設計士でした。
力のある営業マンとペアを組まないと契約率は非常に悪く、力のない若手営業マンとペアを組めば、見込み客を契約に結びつけることが、まずできませんでしたね。
さすがに、いつの頃からか、「設計としての力不足」を感じる様になってきました。
このままでは、お客様の信頼を得られない・・・というのも悩みでしたが、何より見込案件に対する契約率が低く、営業マンに顔が立たないという悩みが大きくなってきました。
そこで、元々取り組んでいた手書き図面の上達に力を入れるようになってきました。
私自身、プライドが高いので同期には負けたくない、周囲から認められたい という想いも強く何度も実践でお客様に手書き図面で提案し、反応がよくなるレベルまで手書きの図面の改良を加え続けていきました。
改良を加えていくうちに徐々に、本当に徐々にお客様の反応が良くなって行くことが実感できたのです。
この時私はCGパース、CADでのプレゼンが当たり前の時代ですが、手書き図面の持つ力を確信していました。
だからこそ、地道に良い図面が書けるように研究し続けることができたのです。
それが、今のレベルの手書き図面でサイトに載せている図面レベルです。
たとえよくある総二階の間取りでさえも、このレベルの手書き図面がファーストプラン提案時に出すことができれば、お客様の反応は上々です。
手書き図面レベルが向上して、私なりの手書き図面の完成形ができた頃は次のような環境になっていました。
お客様の私に対する信頼度、というか期待度が高くなりました。一般の方には「手書き図面が上手い=できる設計士」として映るようで、私の提案がスムーズに受け入れられるようになりました。
契約を頂いたお客様との打ち合わせも、「ここはもうちょっと広い方が良いと思いますが、どうしますか?」といった時も、「藤兼さんに任せます」と言ってもらえる事もしばしば。
上手な手書き図面=ファンになってもらう力
これが最大のメリットだと感じています。契約率向上や営業マンからの信頼など全てに繋がっていく、本当に役立つスキルです。
工事が終わり完成した時、変更した内容を含めて 「最後に完成形のプレゼン図面を書いてもらえますか?」 「額にいれて飾っておきます」と言ってもらえた事もあります。
お客様の生涯に一度の家づくり眺めたくなる図面を提供できる事は設計士としても大きな喜びですよね。
何より見込案件に対する契約率が飛躍的に向上しました。周囲の設計士は手書き図面はせずにCAD、CGパースによるファーストプランの提案をしていましたが、
私は手書き図面にこだわってファーストプランの提案をしていまいた。
CAD図面に直すのは、2回目以降の商談です。
提案書を開いたときの
「スゴッ!これ手書きなんですか?!」
という驚いた反応が非常に好きだった事もありますが、この反応がとることができれば、早速「私のファン」になりかけているんですね。
私のファンになりかけているので、もしファーストプランの提案で多少お客さんの意図している間取りと違っていても「次はこれを修正してまた提案してください」となり、商談が途切れることはまずありません。
データはありませんが、何社か競合他社がいても、90%以上は最後の2社までは残れていたと思います。上手くいく時は一発でこちらの商談ペースに持ちこむ事ができ契約まで繋がります。
これが私が見込案件に対する高い契約率が維持できていた最大の理由です。
結果として周囲の設計は50%程度の契約率(10件図面提案すれば契約できるのは5件)ですが、私は70%超えの契約率を維持していました。
それだけ会社の利益貢献度も高かったという事ですね。
もちろんその成果は社内のトップ設計士として何度も表彰を受けることができました。
私が担当すると契約率がいいので、当然営業マンからの信頼が得られます。だって私が担当すれば勝率7割、私でなければ5割になるんですからね。
私に書いて欲しいという依頼が相当数増えました。
契約率がよいので、医者、会社役員などのハイレベルなお客様も任されるようになり、ここぞという案件は私が担当するようになっていきました。
やはり、周囲から期待されると気持ちも良いですし、それに応える事ができるスキルを持った事は
設計士としても非常に自信が付きました。
負けそうな案件こそ、私が図面を書いて逆転して契約をとってやろう とうモチベーションUPにも繋がります。
手書き図面に取り組む以前は、パッとしないリーマン設計士だったので、ただ「仕事をこなす人」でした。
しかし、お客様に喜んで頂けるような手書き図面を出せるようになった頃には、前述のように契約率も周囲より2割以上は高く、営業マンからも期待を寄せられていたので社内の評価もそれに伴ってもちろん良かったです。
自分で言うとカッコ悪いですが、控えめに言って設計のエースだったと思います。
結果として、私は15社がひしめく総合住宅展示場の「展示場の設計」を任され設計、建築した経験も持っています。
私が設計担当した住宅展示場
工事中・・・
花多すぎ展示場OPEN!(笑)
手書き図面が上手い
一見大したことないスキルに思えますが、とてつもない威力を発揮してくれていました。僕の設計としての成功は「手書き図面」なしには語れません。
体験談を長々と書きましたが、手書き図面をマスターはただ図面が上手く書けてお客様が喜んでくれるだけではありません。
お客様をファンにする力がある ⇒ お客様の信頼が得られる ⇒ 契約率が向上する ⇒ 周囲から認められる
といった4つの変化を得ることができます。
ですから私は、工務店や若手設計士の方に手書き図面をマスターして、
図面を提案する楽しさを共感できたらいいなと思っています。
最後まで読んでいただきありがとうございます。