二世帯住宅の5つのケース

2世帯住宅を計画する時のパターンを紹介します。2世帯の時に分けるかどうかを検討する項目は多くありませんのでそれぞれ2ついるのかどうかを絞っていけばよいだけになります。と、一言で言っても一つ一つ検討するのは結構大変ですが。

 

分けることを検討する必要がある項目は下記の3項目です。

 

  • 玄関
  • リビングダイニングキッチン
  • キッチン・トイレ・お風呂・洗面等の設備

 

2世帯の場合のフローチャート図

ニ世帯住宅の間取りの設計

 

玄関を分けると言う事は必然的にその他LDKや設備関係を全て別々で計画する事になってきます。玄関が2つあるのに中で一緒になるのは不自然ですよね。つまり完全2世帯分離型と言う形になります。コストは図の通りパータン@〜Dに従ってコストアップしていきます。またコスト面だけではなくそれぞれの長所、短所がありますのでチェックしてみましょう。

 

パターン@

子世帯と親世帯では寝室が別になっているだけで通常の単世帯戸建住宅に部屋が一つ増えただけのケースです。コスト的には抑えられますが、同じ居住空間で過ごすので、食事の時間・入浴の時間・くつろぐ時間などがすべて同じようなリズムで生活をする事になります。

 

入浴の時間なども順番に入りますので、全員が入り終わるまでに時間がかかる、洗面所が混雑する、洗濯機が動いている時間が長い等、大家族の場合は多少融通が利かない生活シーンが出てきます。同じ時間を過ごしていくので親世帯とのコミュニケーションが取りやすいのがメリットでしょう。

 

パターンA

LDKは共有するけれども設備は別に設けるケースです。お風呂や洗面が2か所になるので、設備設置費用や、設置する為の床面積が大きくなっていきます。設備はそれぞれでありますので、洗面所の混雑や、入浴時間の制限のストレスなどはなくなるでしょう。

 

このケースでは基本的にはパターン@のようにほぼ全てを共有しており、簡易的にシャワールームや、ミニキッチンを別に設けている場合が多いのがこのパターンです。

 

パターンB

LDKが別になっており設備が共有型となるケースですが、親世帯と子世帯のLDKが分かれておりその中央付近に設備関係が固まるゾーニングになります。くつろぐ時間が別空間でありますので、お互いにほとんど気を使わずに済みます。入浴時間と洗面・洗濯はお互いに気を使う必要はありますが、お互いに顔を合わす時間がLDKを共有しているパターンと比べると極端に少なくなてきますのでそれぞれ気楽に生活ができるのがメリットでしょう。

 

パターンC

玄関こそ一つですが、その他は全て2つ計画するのでコスト的にも2棟計画するのとさほど差がなくなってきます。ほぼ生活シーンが別々なのでお互いに気を使う事はほとんどなくなります。

 

玄関が共有なので、必然的に靴は同じ空間に収納する事になります。また来客時も同じ玄関を使いますので、その時の対応のみ考えれば良くないrます。お互いか気楽に生活できる反面、コミュニケーションと言った面では意識して親世帯、子世帯に出入りしなければ共有の時間が取れなくなります。

 

パターンD

全てが2つあるので、通常の戸建を2棟計画する場合と同じだけコストがかかってしまいます。別々の家に暮らすようなものなのでお互いに気を使う事はほぼないのですが、Cと同様にコミュニケーションと言った面では一番劣ってしまいます。

 

また将来的な事も考えて設計・計画しておかないと思わず使わない部屋が増えるケースも出てきます。