厚生労働省の『人口動態統計年報』によると交通事故で亡くなった人は年間7千人にもぼるのですが、家庭内の事故で亡くなった方は年間で1万4千人もいるそうです。実に交通事故の2倍に当たります。
新築を計画する時には予算やデザイン、設備、間取りなどに意識がいってしまいますが住まいの安全性についても確認しておく必要があるのです。家庭内の事故の内「不慮の溺死、溺水」や「転倒、転落」が挙げれらます。
溺死は乳幼児や高齢者に多くそのほとんどが浴室内で起きています。乳幼児の場合はお風呂のお湯をためたままにしており、誤って入ってしまう様なケースがみられ、高齢者の場合は冬場、浴室内と脱衣室やリビング等の部屋の温度差が原因になっています。いわゆるヒートショックです。
対策としては、子供が誤って浴室に入らないように簡易的なカギを脱衣所につける等が考えられますし、ヒートショックについては浴室内に換気乾燥暖房機の設置、気密性の高い脱衣所にしておく等検討しておくとよいでしょう。
次に浴室以外での事故で多いものが、『小さな段差』となります。この段差につまずいて転倒して怪我をするケースが見られます。一般的に段差が生じる場所は洗面室と浴室、和室の入り口、建具の下枠、床仕上げ材の厚さの違いによる段差等が考えられます。
これらは設計段階で解消できる所などので、よく確認しておきましょう。
1歳から4歳までの年齢層で死亡事故の1/3を水死を占め、さらにその8割が浴槽でおこっているのです。つまり約1/4は浴槽での事故死となっているのです。
建築基準法ギリギリで階段を造れば57度と言う急こう配になってしまいます。また万が一階段jから落ちた時途中で止まるか下まで転がってしまうかでも危険度が大きく変わってきますので注意が必要です。
特に乳幼児がドアの間に手や指を挟んで怪我をするケースがあります。
床の段差は進む側の向こうが低くなっている場合が最も危険です。段差はあっても3センチ以内になる様に設計をします。
出入り口の周辺や階段周りなど勢いよく衝突する可能性のある所には十分ん気をつけましょう。