平屋と2階建てどちらがお得?

平屋,メリット,デメリット

 

「2階建と迷っているけど、平屋っていいな」と思っている方!直ぐに結論を出すのはチョーっと待ってください。

 

平屋には良い所もありますが、もちろんイマイチな部分もあるので、それぞれを理解したうえで平屋を選択されると納得の結果になる事でしょう。

 

この記事では具体的な生活シーンも分かるように記載していますので、平屋のどこが良いか、平屋のどこがダメかが、リアルに想像できることと思います。

 

現在、平屋は常に一定の人気を集めており、若い人もできるなら平屋に住みたいと思っている人も多いです。実務の中でもその要望が一定の割合で舞い込んできます。

 

それどころか、近年は平屋がよい!という方が統計的にも増えてきているようですね。

 

さて、みんななぜ平屋が良いと思っているのでしょうか?たいていの人は

 

  • 階段がないから老後が安心
  • 子供が家を出て行った時2階が無駄にならなくて済む

 

と言った内容で要望されるケースが多いのですが、実際はそれだけではありません。具体的に確認してご自身の新築計画に役立てて下さい。

 


平屋の具体的なメリットは?

平屋,メリット,デメリット

 

それでは早速平屋のメリットを考えてみましょう。結論から入ると以下の4点ですね

 

  1. 荷物の水平移動で楽に移動
  2. 階段=4帖(2坪)の部屋の省略
  3. 段ボールで考える構造
  4. もはや脚立で何とかできるメンテ

 

「あんた何に言ってんの?」となったでしょうから解説をしていきましょう。

 

解説

ワンフロア

階段がない事で上下の移動がないことは容易に想像がつきます、マンションの様なワンフロアの生活になりますので水平移動だけになります。

 

具体的には大きい荷物、重量のある荷物の持ち運びの時など、楽ちんだと感じるでしょう。2階建にして2階に納戸がある場合など、扇風機や、書籍等重いものを狭い階段を上り下りす事は大変です。その点平屋だと楽ですよね。

 

大きな荷物をもって階段を上りおりしている最中に壁に当たって、壁紙がボコボコ・・なんて事もありません。

 

4畳(2坪)は省スペース

コンパクトにできると言う事がピンとこないでしょうが、階段は2階建ての場合6〜8u(3.6畳〜4.8畳)も面積を使っているのです。広さに直してみると4畳(2坪)の部屋を一部屋使っている事とほぼ同じなのです。これが平屋の場合は不要ですので、その分コンパクトにできると言う訳です。

 

階段が4畳(2坪)分も使っていることは以外だったのではないでしょうか??

 

段ボールで考える構造

構造上の安定については、2階建ての場合、告示の壁量計算では1階の壁が支える屋根の面積、2階の壁が支える屋根の面積で計算をする考え方です。これが平屋になった場合1階の壁で支える屋根面積に他する割合にするとトータルで壁量が多くなるので、構造的に安定する計算結果になります。

 

はい!「正直なんのこっちゃ??」ですよね。では具体的に分かりやすいように想像してみましょう。簡単な例でいくと段ボールを4つ床に置いただけの時と、4つを上に積み上げた時安定するのはどっち?と言うことなんですね。

 

平屋,メリット,デメリット

 

 

脚立で何とかなるメンテナンス

メンテナンスについてはなかなか思いつきませんが、言われてみれば容易に想像がつく内容です。将来的に外壁の塗り替え等があっても足場を必要としませんし、苔などで汚れても脚立を使う程度で自分自身でも洗浄可能です。

 

2階建てではなくて、思い切って4階だてのビルでも想像してみましょう。どうやって3階、4階の外壁のメンテをするのでしょう?脚立ではちょっと届かないですよね・・・何かないとメンテができなことは分かります。

 

ところが平屋だと地面に立った状態でも脚立程度でメンテできちゃうのです。


平屋の具体的なデメリットは?

平屋,メリット,デメリット

良いところがあれば、悪いところもあるのが世の真理です。それでは具体的なデメリットも目をそらさずに見てみましょう。

 

  1. シンプルな四角い家にすると部屋が角に取れないケースもあり風通しに不利な場合がある
  2. 日当たりが不利になるケースがある
  3. 土地の広さが必要
  4. 防犯上不利になりやすい
  5. プライバシー性に劣る
  6. 地盤改良をする場合、基礎が大きい為広い面積を地盤改良する必要がある(コストアップになる)
  7. 中廊下等ができやすいので、暗い部分ができやすい

 

色々書いていますが、2階建てではこのメリットとデメリットが見事に逆になります。例えば2階建てのメリットは
部屋を角にとりやすいので風通し、日当たりに有利、デメリットは外壁や屋根のメンテナンスが大変と言った具合ですね。

 

解説

風通し

部屋は家の角に配置すると窓が2面に取れますので風通しに有利です。が単純な四角の形状にしてしまうと角が4つしかできません。所が2階建ての場合は単純な四角の形状でも角が2階にもできますので合計8つ角ができるのです。

 

つまり単純な四角い形状の場合は平屋は風通しに不利になると言う事です。ただし平屋でも簡単な形状ではなく、コの字型、L字型、ロの字型の間取りにすれば角がふえますので、風通しで不利になる事はありません。

 

では例によって4つの段ボールで想像してみましょう。下の2つではどっちが風通しが良い家ができそうでしょうか??

平屋,メリット,デメリット

 

日当たり

これは上記の@と同じ内容です。コの字型等にすれば特段不利になる事もありませんが、部屋を日当たりのいい南側に配置したい!となると少し変わってきます。

 

平屋の場合すべての部屋を南側に持ってこようと思うとすごく横長の家になってしましますが、2階建の場合は例えば和室とLDKが1階の南側、子供部屋と寝室が2階の南側と言った配置も十分可能です。

 

では例によって4つの段ボールで想像してみましょう。もはや説明は面倒なので省きましょう。

平屋,メリット,デメリット

 

十分な土地

土地が広が必要な事は当たり前なのですが、もし一種低層、二種低層住居専用地域に平屋を建てる場合は法律上建てれる面積に制限がついてくるので、この縛りが厳しいケースが多いです。

 

例えば200uの土地にで建蔽率が40%だった場合、建てれる平屋は80uまでですので、コンパクトな4LDKが精いっぱいと言った所です。

 

このあたりは誤解を解!平屋は何坪の土地の広さがあれば建てることが可能かで詳しすぎるくらい説明をしています。

 

防犯性

防犯上不利となるのは夜寝る時などです。2階に部屋があれば窓を開けたまま寝ても大丈夫でしょうが、平屋の場合はそうはいきません。

 

平屋,メリット,デメリット

 

プライバシー

プライバシーの問題もCと同じです。2階であれば道路や小道等からの目線はあまり気なりませんが、平屋の場合は通行する人や車からの視線にさらされやすくなってしまいます。

 

平屋,メリット,デメリット

 

 

地盤補強の場合のコスト

万が一地盤を調査して補強が必要となった場合は、杭を打ち込む、コンクリートで改良杭を打等の方法があるのですが、平屋と2階建ての場合は基礎の面積が異なるので、基礎面積が大きい平屋の方が、杭を打ち込む本数がおおくなるので、コストアップにつながってしまいす。経験上2階建てで100万位の杭工事が平屋になると150万位に上がります。

 

平屋,メリット,デメリット

 

廊下

どうしても部屋を角に順次配置していくとその部屋にくまでに廊下が必要な場合が出てきます。部屋数が多ければ多いほど廊下が長くなっていく可能性があります。廊下が長くなるプランの場合はせっかく階段がないのに廊下で面積を使ってしまうと言ったケースも出てきます。


平屋にするか2階建てにするか迷った時の判断まとめ

色々メリットデメリットがありますが、ここでまとめてみましょう。

 

平屋 2階建て
生活のしやすさ 〇:重い荷物等の移動は特に楽 △:大きな荷物は2階に運びにくい
初期コスト 〇:地盤補強がある場合は不利 〇:通常は平屋と大きくは変わらない
構造の強さ ◎:重心が低く壁が多く取れるので有利 〇:問題はないが、平屋よりは安定しない
風通し・日あたり △:窓は2階建と比較すると沢山取れない 〇:外部に接する面が平屋と比較すると多いので窓が沢山とれる
プライバシー性 △:道を歩いている人・車と同じ目線高になりやすい 〇:2階部分は外からの目線が気になりにくい
メンテナンス費用 〇:脚立で何とかなる △:2階部分は建築用の足場がいる


さて如何だってしょうか?長い目で見た場合は平屋の方が生活、コスト面で有利になるかもしれませんが、近年は水害で1階が浸水といったニュースも見ますので、低地の方は迷わず2階建かもしれませんね。

 

平屋か、2階か・・悩んでいる方の参考になれば幸いです。

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