畳の部屋の意義

現代和室

最近の傾向ですが、新築を考える上で必要かどうか悩む部屋があります。それが和室です。現代の和室という部屋は昔ほどその重要性がありません。日本人の生活様式が様変わりし、使い方が変わってきたからに他なりません。

 

ここではその和室という部屋が必要かどうか、和室を設ける場合はなぜ設けるのか、現代の和室のあり方について掘り下げて解説をしています。近年の和室がどのように計画されているかを知って、和室を取り入れるかどうかを考えてみてください。

 

 

1.そもそも和室ではなくなった

和室の計画のページで基本となる畳の部屋の間取りの考え方を載せていますが、少し掘り下げて現代の和室を考えてみましょう。最近の家のトレンドですが、和室と言う部屋を設けることが少なくなってきました。しかし、日本人の畳に対する愛着は根つよく残っており畳の部屋は必要としている方が多いのです。

 

最近は『モダンな和室≒洋室に畳を敷く』と言うスタイルの部屋が多くなってきました。住宅設計の点から言うと純粋な「和室」ではなくなってきたのです。

 

 

和室と言うと白木を使い、襖の建具に、床板を用いて床柱を使う等しつらえがきちんとしているのですが、こういった昔ながらしつらえではなくパナソニック・LIXILなどの建材メーカーが売り出しているようなシート(プリント)の建具を使い、天井や壁はクロスなどで仕上げ、まさに洋室に床だけ畳にしました!と言ったしつらえになっているのです。

 

 

昔ながらの和室を必要としなくなってきた理由の一つはデザインです。使い勝手や、部屋を広く使いたいという理由からリビングやダイニングに隣接して設けることが多くなってきたのですが、LDKのインテリアと昔ながらの和室のデザインがマッチしないのです。

 

 

そのたLDKに隣接して設ける場合は特に和室を設けるというよりは、インテリアをより現代風にアレンジしそこに畳を敷くと言ったスタイルになっているのです。仏間も代々受け継がれている仏壇を置くご家庭もまだまだありますが、新築に合わせて買い換えるご家庭も増えてきました。

 

またそもそも仏壇は持ってこない、仏間は不要だと言うご家庭も多く和室でなければいけない理由がなくなってきたのです。

 

2.用途が多目的になった部屋

「昔ながらの和室」は必要なくなってきたのですが、畳の部屋は必要という方がほとんどです。これはやはり日本人だからに他なりません。畳の持つ暖かみやごろ寝ができる座の空間は欲しいと感じるのです。

 

さて仏事では使う事はほとんどなくなった「畳の部屋」ですが、どのように使われているのでしょうか?

 

畳の部屋は男性のイメージではごろ寝ができる、コタツを置いてゆっくりできる等くつろぐ空間としての認識されているようです。

 

女性の持っているイメージは子供をそこで遊ばせておく、洗濯物を畳む等どちらかと言うと家事、育児の為の部屋として考えられている傾向があります。友人や親兄弟が泊まりに来たときに使える様に畳の部屋を計画する場合も多いです。

 

また男性女性どちらからも共通して認識していることはLDKとつなげて広く見えるようにしておきたい、多目的に使えるようにしたいと言うことです。昔ながらの純和室は必要とされていなくても畳の空間は依然として必要とされているのが現代の和室と言えるでしょう。

 

3.和室・畳の部屋のまとめ

仏事がなくなってきた現代では「昔ながらの和室」は必要とされておらず、LDKと隣接して設けられるモダンな「畳の部屋」が必要とされています。インテリアも現代風にアレンジされおしゃれさも求められています。

 

「畳の部屋」その用途はくつろぐ、子供の遊び場、家事室、寝室など多目的に使われるようになり、LDKと一体的に使える様計画をするのが主流です。

 

もしこの「畳の部屋」がなければその分LDKを広くしたり、洗面所を広くしたり収納を広くしたり他の空間に割り当てることもできるのですが、日本人としての畳への愛着は根強く、依然として畳を敷いた空間は必要とされています。


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