完成図面

この記事では間取りの書き方と考え方を実際に作成しながら、解説していきます。

 

自分で間取りを考える時は、この記事を横に置いて参考にしながら取り組んでみることで、迷うことなく自分で間取り完成までたどり着けますよ。

 

 

設計条件は良くあるように以下のように設定をしてプランをしています。
考えやすい様にメーターモジュールで考えていきましょう

 

完成図面はこちら↓このような間取り図を書いてみましょう!

 

間取り図,例

 

作成例の間取りデータ

土地:14m×14m=196u(59.29坪)
道路:南面
住宅:2階建て 4LDK

 

 

間取り図の書き方・考え方

駐車計画を考える

間取り図,例

 

【解説】
南側が道路なので西側にとっても、東側にとっても良いです。今回は東側に庭を配置して駐車場を西側としてみました。こうする事で比較的日当たりのよい庭が取れます。

 

通常は一戸建は2台並列の場合は、5.5m×5.5mを基本としますが、庭が広いので5.5m×6mとして計画しています。

 

ポイント

2台並列は、5.5m×5.5mを基本として考えてみる

 

その他の道路の位置による土地の使い方はコチラ
建物配置と土地のゾーニング

 

その他駐車場の適正サイズはこちら
駐車場に必要な寸法

 

全体のゾーニングを考える

間取り図,例

間取り図,例

 

 

【解説】
まず玄関の位置です。駐車場から近い方が雨の日などを考えると便利ですの、駐車場の近くに玄関を考えます。

 

続いてLDKですが南側や東側の一番日当たりの良い位置に配置するように考えます。LDKの形状、つながり方も色々ありますが今回はL字型と呼ばれるLDKの形状を計画します。

 

間取りの考え方のセオリー
  • 駐車場と玄関は近く
  • LDKの日当たり優先

 

畳の部屋を考えてみます。リビングとつながっていると多目的に使えるのでリビングに隣接するように計画をしてみます。水周りですが、やはりキッチンと近い方が良いので、キッチンの裏に洗面、風呂を計画してみます。

 

階段は今回はリビングを経由して2階に行けるように計画したいのでリビング横にプランニングしていきます。これで1階はそれぞれの基本ゾーンを大体配置する事が出来ました。

 

間取りの考え方のセオリー
  • キッチンと水回りは近く
  • 階段間取り中央付近に配置

 

2階のゾーニングですが、まずは階段の位置が決まってますので、これにつけ足していくような感じで考えていきます。主寝室は良くウォークインと、バルコニーとセットで考える事が多いので、ワンセットで考えます。

 

日当たりの良い南東にバルコニーを持ってきたいので、東側に主寝室と付属するウォークインを配置します。

 

階段の東側はおおよそ主寝室で埋まるので西側にその他の洋室(子供部屋など)を計画してみます。余った空間は2階のホール、または収納スペースとして設計をします。

 

2階はこれで基本ゾーンを大体配置する事が出来ました。

 

部屋の大きさを決める

 

間取り図,例

 

【解説】
それぞれのパーツの大きさは別の記事に記載しますのでこちらを参考にして下さい。

 

各パーツ広さの目安
  • 玄関ホール:2.5m×2m
  • リビング:3.5m×3.5m
  • ダイニング・キッチン:3.5m×5.0m
  • 畳の部屋は収納・床の間含め:4.0m×3.0m
  • ユニットバス・洗面脱衣所:3.5m×2m

 

 

このサイズはあくまで目安です。これがベースとなって大きさを調整していくことが色々な敷地や条件に適合する為に必要となってきます。

 

間取りの作り方は様々ありますし、画一的に考えることはできませんが、ある程度のパターンは存在します。

 

まず自分で納得のいく間取りを考える上ではパターンを知ってそれをベースに調整をしていくという手法がとても有効だと考えます。

 

実際、私の設計業務でもメインで使用している手法ですので是非参考にしてみてください。

 

各部屋の基本的な広さの確認はこちら⇒間取りの広さ目安のまとめ

2階のゾーニングと部屋の大きさ考える

間取り図,例

間取り図,例

 

 

【解説】
ゾーニングはほぼ完成していますので、各部屋の具体的な大きさを考えていきます。要望として多いのは子供部屋5~6畳・主寝室7~8畳と言った内容が多いので、大体この大きさになるように計画をしていきます。

 

 

基本的な広さの考え方
  • 5畳程度の部屋を作ろうと思うと2.5m×3.5mまたは3m×3mが基本
  • 6畳程度の場合は2.5m×4mまたは3.5m×3mが基本
  • 7畳程度の場合は3.5m×3.5mまたは4m×3mが基本

 

 

大まかに上記程度の基本を使って計画すれば、ベッドルームは必要な大きさを確保できるでしょう。もちろんこれもあくまで基本なので調整は必要です。

 

主寝室と子供部屋についてはこちら
主寝室の広さとレイアウト
子供部屋の広さとレイアウト

 

 

 

バルコニーを考える

間取り図,例

間取り図,例

 

 

 

 

【解説】
バルコニーの位置も様々ですが、最も要望が多い主寝室から出入りができる位置に計画をしています。

 

バルコニーの用途ですが、ほぼ布団を干す、2階にLDKがある場合は一時的なゴミ置き場などバックヤードとしての用途が大半をしめています。

 

布団を干す用途であれば当然日当たりのよい南向きが適していますし、2階LDKのバックヤードしての用途であれば南向きにこだわる必要はないと思います。

 

バルコニー計画のポイント

布団を干すなら南側・それ以外ならどの方位向きでも良い

 

 

窓の位置やドアの位置を考える

間取り図,例

間取り図,例

 

 

【解説】
窓の位置やドアの位置はエアコンの設置位置や、部屋内のスイッチの取り方、ドアを開いた時のドアストッパーの取り付け位置の関係から簡単なようでで使いやすいように設計することは以外に難しいのです。

 

細かな設計は、実際の設計士に依頼をするとして、自分で考えるときはとりあえず、ここに窓があって、ドアがあってと単純に考えるだけで十分です。

 

エアコンとの取り合い等こまかな設計は次の段階ですので、位置を単純に決めるだけで良いでしょう。

 

ポイント

窓やドアの位置はとりあえず大雑把に決める!

 

 

ドアにするか、引き戸にするか等詳細を考える

間取り図,例

間取り図,例

 

 

【解説】
扉の形状を考えてみましょう。一般的な片開きのドア。引き戸。収納に良く使われる折れ戸。この3種類を使ってき基本的には計画をしていきましょう。

 

引き戸は通行が多い、または開けっ放しにしておきたい生活の場面が多い箇所に設置するケースがあり、またバリアフリーと言った面でも有効です。

 

その為できるだけ家中を引き戸にしたいと言う要望も多く聞きます。引き戸を使う個所は和室・洗面脱衣・トイレなどに良く使います。

 

引きと戸を使う3大場所

和室・洗面・トイレは引き戸を使えるか考える

 

どのようなドアを計画するかはこちらを参照して下さい⇒ドアの種類と開き方

 

壁になる所を書いていく

間取り図,例

間取り図,例

 

 

 

【解説】
ここからは間取りと言うよりも、表現の手順になってきます。

 

つまりドアや引き戸を計画した時点でおおよその間取りは完成していますのでこれからは仕上げ作業と言う事になってきます。

 

開口になる個所(ドアや窓)は決めているので、後は壁になる個所を太く分かりやすい線で仕上げていきます。

 

私は全て鉛筆で仕上げていますが、もちろんマジックやラッションペンなどでもOKです。分かりやすく仕上げていきましょう。

 

 

1階のトイレ・キッチン・家具をレイアウトする

間取り図,例

間取り図,例

 

 

【解説】
家具のレイアウトは実は間取り段階からある程度考えて収納位置、ドア、窓の位置を決めているのですが、そこまで同時に考えながら間取りを考えると、一般の方には大変なので家具のレイアウトはこの段階で考えていきましょう。

 

もしこの段階でレイアウトがうまくいかなかった場合は、ドアや窓の位置を修正する形を取りましょう。

 

ポイント

家具がレイアウトできるか書いてみる

 

 

畳、ポーチタイルを書く

間取り図,例

間取り図,例

 

 

 

【解説】
間取り図がよりリアルになるように畳の割を書いていきます。

 

一般的な長方形の畳の絵でももちろん良いですが、最近は正方形に近い形のモダンな畳が使われる事も多いので、正方形の畳の絵にしています。

 

ただし一般的な畳は短辺が1mを超える畳は製作不可の場合があるので正方形の畳も1m角までとします。

 

ポーチ部分も基本的には2段で上がりきるような図面で良いでしょう。

 

2階の家具・ウォークインのレイアウトを考える

間取り図,例

間取り図,例

 

 

 

【解説】
1階が完成したら2階の家具レイアウトも考えていきましょう。

 

さらにウォークインクローゼットの内部も洋服を掛けるスペースと、布団をしまうスペース、カバンや帽子などの小物を置くスペースなどを考えてレイアウトとしていきましょう。

 

ウォークインの中の決め方
  • 洋服⇒ハンガーパイプ
  • 布団⇒押し入れ棚(奥行60cm以上)
  • カバンや帽子⇒可動棚やフック(奥行20〜45cm)

部屋名の記載・立面図の検討する

間取り図,例

間取り図,例

 

 

【解説】
立面図の書き方にはコツがありますでのまた別のセクションで詳細の図面の書き方をご紹介します。

 

ここではおおよそのデザインの検討程度としておきましょう。

 

特に窓の大きさやデザインは外観の印象に大きく影響をしてきますので良く考えて設計する必要があります。

 

立面図の書き方

最初の段階ではこんな感じ・・でOK。縮尺がおかしくてもOK

 

 

立面図を仕上げていく

間取り図,例

間取り図,例

 

 

【解説】
およそのデザインが決まればきれいに見えるように屋根などの模様を入れてみましょう。みばえもグッと良く見えてきます。

 

 

寸法線をいれていく

間取り図,例

間取り図,例

 

 

【解説】
前の段階でほぼ出来上がっているのですが、分かりやすいように寸法線を入れておきましょう。

 

寸法は基本的にmm単位で記載していきます。1000mm=1mですよね。当たり前ですが、普段はcmに慣れている為なかなかなじめないと思いますが、設計図はmmで表現されています。

 

ポイント

寸法線はmm単位で表記する

 

 

庭と床面積を記入して完成

間取り図,例

間取り図,例

 

 

【解説】
床面積を計算して完成です。この場合の床面積の計算の仕方は1cmを1mとして図面を書いているので、1cm×1cmは実際には1m×1m=1uになります。

 

図面の見栄えが良くなるように庭周りに植栽やウッドデッキなどを書き込むとよりリアルに見えてきます。

 

如何だったでしょうか?実際に一から作成しながら、完成図面まで解説してきました。

 

間取り図の見方や書き方がなんとなくでも伝わり、自分で楽しく家づくりを進めてもらえたらうれしいですね。

 

家づくりを楽しむ秘訣

間取りを自分で楽しみながら考えていく

 

 

 


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